◆登校拒否になりかけ、朝方の腹痛、気持ち悪さ、倦怠感、欠席多し
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10歳代男性 |
登校拒否になりかけ、朝方の腹痛、気持ち悪さ、倦怠感、欠席多し。 |
体質-07 |
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◆症状と経過
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朝、起床後の吐き気、不快感でお母さんと一緒に相談に見える、中学1年生の男児、試験前や学校の行事でいやなことがありそうなときは決まって気持ちが悪くなる、1学期は11日間の欠席があった、部活は陸上部とのこと、近隣の小児科へ2年ほど通っているがよくならない、小学校の頃から気持ちが悪くなるタイプである。中学に入ってからむかつきなどの症状がひどくなった、尿量は不通、便通は毎日ある、汗をよくかく、人より多く汗をかく体質、どちらかといえば寒がりで、冬より夏の方がすき、夜はよく眠れる、子供の頃アレルギー性鼻炎があった、今はその症状は出ていない。 |
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◆使用処方と考察
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舌診は全体がピンク色、舌の上半分に薄い白苔がある、下半分にはなし、ヲ血というまでいかないが舌裏静脈の怒張が少し認められる、眼瞼の色素はほとんどなく貧血気味である、肝気鬱などの症状は出ていない、おなかの張りもなくイライラはあまりない。血流計のデータではピークが少なく平坦型。登校拒否、等はいろいろな原因がありその中に「いじめ」なども関係していることがよくあり初対面で聞き出すことはなかなか難しい、外感病か内傷病によっても方剤は異なってくる、また臓腑の弁償は必須である、この辺が漢方の難しいところと筆者は実感している。
次回の来店を約束してもう少し問診の不足部分を整理してみることにし、採用処方は当帰建中湯。 |
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