◆舌の先がピリピリする、唇の粘膜継続痛、症状が6年も続いている
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30歳代女性 |
舌の先がピリピリする、唇の粘膜継続痛、症状が6年も続いている。 |
神経-03 |
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◆症状と経過
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10年ほど前から。背中に悪寒が走りゾクゾクする感じがしていた、口唇部分がぴくぴくして痛みがある、ヘルペスではないと医者に言われて、多くの医療機関を転々とするが回復せず、各種の血液検査も異常値は示さなかったとのこと、風邪を引くと頭がすっきりしない、口臭がある感じ、気になる、食欲は十分にある空腹感満腹感もある、便秘無し、排尿回数も普通、体の痒みは無し、貧血も無し、夜もよく眠れる、下痢も無し、のぼせではないがめまいや立ちくらみをよく経験する、ひどいときは、ものがゆがんで見えたことがあり目がくしゃくしゃとした。よく食べる人の2倍は食べる、舌診、黄苔が中心部にある、淡色歯根が側面にあり、脾気虚の状態、舌下静脈の怒張はない。 |
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◆使用処方と考察
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舌診から、脾気虚を確認する、人の2倍も食べて甘いものも好きなどから、脾胃の気虚から肝脾不和、肝気鬱となり一連の症状が出てきている、背中の悪寒も肝気滞からくる末梢の血液循環障害で衛気がうまくめぐらないことにより発現したものと判断する。当初六君子湯合加味逍遥散加黄蓍で、脾気虚の状態を修正し1ヶ月後に舌の状態が正常となり歯根もなくなってきた、また背中の寒気なども改善、依然として舌のピリピリ感覚が消えないため、清熱寫火、肝気調整を目的に、竜胆寫肝湯(医宗金鑑)去木通、澤寫、車前子、加黄連、黄柏、木香を選択して継続服用をしている、上記は柴胡の入った処方。 |
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◆舌診について
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一般的な解釈の目安です。より詳しい鑑別は必ず専門書籍をご参照下さい。 |
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