◆座骨神経痛、しびれ 痛み、歩行困難
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60歳代女性 |
座骨神経痛、しびれ 痛み、歩行困難。 |
外科-05 |
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◆症状と経過
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60歳代の女性。20年ほど前に過労から座骨神経痛になる、2年ほど前から症状が悪化し始め、6ヶ月くらい前からしびれを1日中感じるようになった、おしりから両膝にかけて強いしびれがあり、ひどいときは足先までしびれる、痛みが強くなったため外科を2件ほどはしご受診し3件目の外科で少し痛みが止まるようになったとのこと、痛み止めの内服と注射を週に1回打ってもらっている。
尿量は普通、夜間痛みがある、夏、膝から下にかけて汗をびっしょりかくようになった、汗は流れるように出ていたとのこと体の他の部分は汗をかくということはない。
季節の変化に関係なく、痛みやしびれがあるとのこと、特に疲れたり夕方になるとひどくなることがある。 |
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◆使用処方と考察
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医師の方からプールに入って、水中歩行をすることを勧められたので、週に数回プールに通ってゆっくりと歩行をしている、そのときにジェットバブル(泡が噴出するお風呂)にたっぷりあたっているとのことで、それは絶対にしないように指示をする、炎症がある背骨部分に対しては逆効果となる。
ジェットバブル(泡が噴出するお風呂)は痛みが消えて症状が緩解してからやればよい結果を得るが、痛みのど真ん中にある人は絶対に避けるべきである。
処方は大防風湯を選択する、独活、ジンギョウ、牛膝、等を加えて鎮痛効果を増した処方とした。
3ヶ月後、少し楽になってきたが、まだ鈍痛としびれが気になっている様子、冷えはそれほど強くないので、ブシなどは使用せず甲字湯を合方にして継続服用とした。(甲字湯は桂枝茯苓丸に生姜を加えたもの)
甲字湯が追加されて2週間ほど経過して突然来店され、患部が暖まったような感覚がして痛みやしびれがずっと楽になったとのこと。継続服用してほとんど痛みを感じなくなるまでに回復した。服薬期間は約7ヶ月。
老人の場合は、体力を補いながら患部の炎症をとる方法をよく使用するが、ほとんどは慢性となっており、服薬をやめるまで半年から1年を要することがある。 |
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