漢名を、鴨跖草、俗にアオバナ、ホタルグサ、ボウシバナという。路傍や日蔭、水湿の地に多い。葉は竹のようで葉鞘があって葉を包む。七八月の頃、葉の間に仏焔状の苞より鮮藍色の大きな二瓣の花を開く。
「薬用部と利用法」 茎、葉をとり乾かして咽喉の痛み、腫物の時、一回二〜三g煎じてのむ。また水気をとるにはオオバコとともに煎じてのむ。花はアオバナといい花瓣の汁をとり紙に染めておく。この青紙を切り皿に水を入れ絞れば青き水が出る。これを用いて衣服の花模様が浮き出る。すなわち下画を書く材料である。漢方では、この青汁を乾かしたものを青たいといい、口中のただれに、また俗に蛾口瘡(赤ん坊のしろした)の時など塗ったものである。 |