■シオン(きく科)
 漢名は紫苑。山野に自生、庭園にも培養される。宿根草本で茎は二m位になる。葉は大きい。だえん形のものを下部に、上部に至ると小さくなる。互生だ。花は淡紫色で秋、茎頂の枝ごとくに開く。根は紫色、節ありて軟らかい。

「薬用部と利用法」
 根を冬期に掘り取り乾かしセキの薬とする。一回一〜三g煎じてのむ。肺病のセキ、小児の咽喉カタルによく、根を粉末として産後の出血止まらざるに服用すると良効あり。