■ナルコユリ(ゆり科)
漢名は黄精。山野に自生する宿根草で、茎の高さは七〇cm位、葉は披針形で長く、平行脈があり互生だ。五月頃葉腋から青白色の筒状花を二、三コ垂れ下がって開く。果実は豆くらいの大きさで黒い。アマドコロとよく似ているが、これは茎がまろい。
「薬用部と利用法」
東北地方で飢饉の折に救急用として食用にした。八月に根を掘り、陰干して貯えたのである。根を乾かし、キザミ煎じて病後回復期の強壮薬に連続服用する。昔は黄精飴というのがあった。