漢名は括楼という。原野、山林の中に自生する。東北、新潟地方また鹿児島方面にあり、多年生の蔓草でカラスウリとちがい、葉が滑沢で深緑、全株が無毛、幼茎の葉には灰白色の霞紋がある。雌雄異株だから実のならないのがある。果実は大きくて熟すると赤くならず、黄変し、皮が厚い。中にたくさんの黄褐色の種子がある。
「薬用部と利用法」 秋に根を掘りとり、乾かす。これを糖尿病、黄疸、その他熱があってのどの乾く病気に1日3〜4gの割合でほかのクスリにまぜ、煎じてのむ。根から採った澱粉は極めて良質で天瓜粉といい、皮膚をつやつやしく滑沢にするので化粧料として使用する。また果実はろく膜炎、気管支カタルのセキの薬に煎じて服用する。1日3〜5g。 |