■アオツズラフジ(つずらふじ科)
 漢名を木防已という。山地、原野に自生する落葉藤本(フジツルのようになっている)で全株にうす毛被っている。葉は長い心臓形、または心臓形。三つに浅く裂けているのもあり一定しないが、オオツズラフジとちがい、葉面に光沢がない。花は青白色の小さいものでそれが集まった?形花序をして夏期に開く。果実は核果で球形、色は碧黒色である。

「薬用部と利用法」
 木部、または根部を採り、乾かしてそれを一回に二〜三g煎じて飲む。むくみの病、心臓病、膀胱病などに用いる。心臓喘息の漢方剤「木防已湯」というのがある。それは石膏、ケイ皮、人参、などを加えたものである。ただしこの防已については、別項「オオツズラフジ」を漢防已といいよく神経痛の薬に使われ、世に知れ渡っているから、両者比較参照して下さい。