漢名ではレイという。路傍や道傍に自生する一年生草本で、茎は一〜二mに延び葉は卵形、その辺淵は深く波状である。若葉は紅赤色、後に緑色となる。夏から秋にかけ黄緑で小型の花を穂状につける。それはおもに葉?から出ている。この草、敗戦後の焼けあとに群生した。
「薬用部と利用法」 茎は古来、中風のまじないとして老人の杖にした。茎をとり枝を切りすて、幹を乾かすと軽ろい杖になって割合に丈夫である。若葉はおひたしものとして食べられる。生葉の汁は虫にさされたときに塗る。茎と葉を煎じた汁は虫歯の時にうがい薬に用いる。実を黒焼にして胡麻油にて練り、小児の頭にでるおできのかさぶたをとるに塗る。 |