■テンナンショウ(てんなんしょう科)
 漢名は、天南星。俗にヘビコンニャクという。山野林地の蔭に自生す。多年草で葉には長い葉柄あり、複葉で小葉は広披針形、花は単性で仏焔(僧侶の帽子)状の苞に被ぶされ、肉穂花序に排列している。淡青色又は淡紫色で白線がある。根は白色、または黄紫色の球形でややひらつたい。

「薬用部と利用法」
 根茎を採り、おろしがねですりおろし腫物に貼るとよい。または乾かして粉末とし少し酢と水を加えて練ったものを肩の凝りに貼る。?痰、鎖痛の効あるからのんでもよいが毒草だから注意を要する。なお類以のものに、ムサシアブミ、ヘビノダイハチ、ウラシマソウなどあり、少し葉の出方、形がちがうだけでいずれも効用は同じである。