■ニワトコ(すいかずら科)
 漢名は接骨木。山野に自生する。茎の高さは六mになる。葉は羽状をなし、各小葉は七〜十一コ、卵状被針形で細かいギザギザあり、花は淡黄色の小花、早春に新芽とともに花軸を出し、密集して開く。果実は汚赤色でまるい。

「薬用部と利用法」
 花、幹、葉ともに薬用とする。花を陰干して風邪の発汗薬とする。一回二、三g煎剤。これを接骨木花という。幹、枝、葉は同じく乾かし、細切してじんぞう病、むくみの病に煎じてのむ。一回二〜三g。また黒焼として、これを卵の白味を以って練り、患部に貼る。果実は電気実験機に用いる。

「附」
 クサニワトコは、川辺、路傍などに自生。概形はよく似ている。高さは一〜一、五メートル。地下に長い?枝がある。ソクズという。西洋ニワトコは概形ほとんど同じ。香気特に著しい。