■イタドリ(たで科)
 漢名を虎枕という。山野に自生する。とくに東北、北海道には丈なすオオイタドリあり、ふつう茎は五十〜六十cm、ちょうどタケノコのごとく四月頃、旧根から新芽が出る。外皮は赤褐色でシミあり、葉は卵形で先きが尖る。花は帯紅色で穂状に裂開、葉腋から出る。夏に開く。果実はうすい三角形の翅のようなものである。

「薬用部と利用法」
 根をとり、干して乾燥したものをキザミ四〜五g煎じてのむと小便がよく出る。また膀胱カタル、通経薬にもなる。つまり利尿薬だが、もし?を覚ゆる人は煎じた汁を冷やしてのむとよいと昔の本にはある。化学的に成分を調査した結果、利尿薬といっても他のクスリとちょっとちがった成分があることがわかったが、それは専門家の領域につき省略する。