■アマドコロ(ゆり科)
 漢名は萎?。山林、竹やぶなどに自生する宿根草で、茎は方形でやや弯曲して尖端は下方に垂れている。花は葉腋から花梗をぬき出し淡黄白色の筒状花を垂れ下がった形になって開く。地上の根茎は横走して(竹の根のように)凸凹があり、それに細い根がついている。同属、ナルコユリの根は魂状である。

「薬用部と利用法」
 根茎を掘り採り乾かし、粉末としてうどん粉とともに練り合わせ、それに少し酢をまぜうちみに貼る。または生まの根茎を砕いてその汁をつけてもよい。根茎を乾かしたものをキザミおよそ五〜八g煎じてのむと強壮薬になる(一日量である)。これは長く気永に連用すること、アマドコロの若根(春先きのもの)は甘味があるので食用にしたものである。また、搗いて良質の澱粉を昔は製造したことである。